「無理じゃねぇ! じゃあ今からでもデート行くぞ! 来い!」
イラついた様子の煉先輩はそう言って手を伸ばして来た。
「ええ!?」
叫びながら何とか煉先輩の手から逃れようと後ろに下がると、間に仁菜ちゃんが入ってくる。
「ダメですよ。授業サボるつもりですか?」
「仁菜ちゃん……」
煉先輩が怖かったから、仁菜ちゃんの助けがとても嬉しい。
でも煉先輩からしてみればただの邪魔者にしか見えないみたいで……。
「ああん? 邪魔すんな」
目つきをさらに悪くさせて凄んでくる。
仁菜ちゃんも流石に怖かったみたいで、ビクッと震えた。
「あれ? 何で日宮がいるの?」
そこへ場違いなほどのほほんとした声が響く。
見ると、いつものようにお菓子を持ってきてくれたらしい山里先輩がいた。
「ああ? お前こそ何で一年の教室になんか来てるんだよ、那岐」
不機嫌そうに問い質す煉先輩にもひるまず、山里先輩は無害そうな微笑みを浮かべてわたしを見た。
「僕はそこの瀬里さんに毎日お菓子をあげててね。……もう一度聞くよ? 日宮は何でいるの?」
微笑みは優しそうなのに、なんでだろう? 後半の言葉には冷気を感じた気がする。
イラついた様子の煉先輩はそう言って手を伸ばして来た。
「ええ!?」
叫びながら何とか煉先輩の手から逃れようと後ろに下がると、間に仁菜ちゃんが入ってくる。
「ダメですよ。授業サボるつもりですか?」
「仁菜ちゃん……」
煉先輩が怖かったから、仁菜ちゃんの助けがとても嬉しい。
でも煉先輩からしてみればただの邪魔者にしか見えないみたいで……。
「ああん? 邪魔すんな」
目つきをさらに悪くさせて凄んでくる。
仁菜ちゃんも流石に怖かったみたいで、ビクッと震えた。
「あれ? 何で日宮がいるの?」
そこへ場違いなほどのほほんとした声が響く。
見ると、いつものようにお菓子を持ってきてくれたらしい山里先輩がいた。
「ああ? お前こそ何で一年の教室になんか来てるんだよ、那岐」
不機嫌そうに問い質す煉先輩にもひるまず、山里先輩は無害そうな微笑みを浮かべてわたしを見た。
「僕はそこの瀬里さんに毎日お菓子をあげててね。……もう一度聞くよ? 日宮は何でいるの?」
微笑みは優しそうなのに、なんでだろう? 後半の言葉には冷気を感じた気がする。



