なんか楽しんでない? と思わなくもなかったけれどそのまま続きを話した。
「その後ネズミじゃなくて可愛い木霊だって分かったら、今度は風雅先輩に抱き着いてる状態が恥ずかしくなって慌てて離れて……。で、池に落ちそうになったのを助けてもらって……」
「……美沙都ちゃん滝柳先輩に助けられてばかりだね」
「うっ」
鋭いツッコミに反論できない。
「それで? 危なっかしいとか言われて俺が守ってやる! ってなっちゃったとか?」
「え? まあ、確かに危なっかしいとは言われたけど……」
でもそれで仁菜ちゃんの言う通り守ってやる! とはなっていなかったと思う。
呆れられていたし……。
「その後でコタちゃんも巻き込みそうだったのを謝ってお互いにスリスリしてたら『かわいいな』って言われて……それからだね」
「……」
一通り聞いた仁菜ちゃんは難しい顔をして黙り込んだ。
「仁菜ちゃん?」
何か言って欲しくて声を掛けると、「う~ん」とうなり声を上げられる。
「分かるような分からないような……こう、もっとハッキリ滝柳先輩の気持ちが分かりそうなエピソードはないの?」
「ないよぉ! だからわたしも分からなくて困ってるんじゃない」
無茶ぶりをする仁菜ちゃんにそう主張すると、また「う~ん」とうなって首をひねられた。
「その後ネズミじゃなくて可愛い木霊だって分かったら、今度は風雅先輩に抱き着いてる状態が恥ずかしくなって慌てて離れて……。で、池に落ちそうになったのを助けてもらって……」
「……美沙都ちゃん滝柳先輩に助けられてばかりだね」
「うっ」
鋭いツッコミに反論できない。
「それで? 危なっかしいとか言われて俺が守ってやる! ってなっちゃったとか?」
「え? まあ、確かに危なっかしいとは言われたけど……」
でもそれで仁菜ちゃんの言う通り守ってやる! とはなっていなかったと思う。
呆れられていたし……。
「その後でコタちゃんも巻き込みそうだったのを謝ってお互いにスリスリしてたら『かわいいな』って言われて……それからだね」
「……」
一通り聞いた仁菜ちゃんは難しい顔をして黙り込んだ。
「仁菜ちゃん?」
何か言って欲しくて声を掛けると、「う~ん」とうなり声を上げられる。
「分かるような分からないような……こう、もっとハッキリ滝柳先輩の気持ちが分かりそうなエピソードはないの?」
「ないよぉ! だからわたしも分からなくて困ってるんじゃない」
無茶ぶりをする仁菜ちゃんにそう主張すると、また「う~ん」とうなって首をひねられた。