「ねぇねぇ! さっき中庭で二年の滝柳先輩が飛んでたとこ見ちゃった!」
その言葉を聞いて思わずビクッとしてしまう。
滝柳先輩とは風雅先輩のことだ。
さっきの見られちゃってたのかな?
そう思ってつい聞き耳を立てる。
「え!? レアじゃん! 翼出してるところなんて滅多に見せてくれないのに。先輩なにしてたの?」
「うーん、木が邪魔で何してたかまでは見えなかったんだよね」
でも二階から飛んで降りて行ったところを見たんだ、と彼女は語る。
そっか、わたしのことは見えなかったんだ。
ホッとしつつ、風雅先輩はわざわざ二階から助けに降りて来てくれたんだって知って申し訳ないような照れ臭いような気分になった。
そんなわたしに仁菜ちゃんがコソッと聞いてくる。
「……ねぇ、中庭ってことは美紗都ちゃん何か関係ある?」
「あ、うん。また助けてもらっちゃって」
仁菜ちゃんは一昨日わたしが風雅先輩に助けてもらった事を知っている。
そしてその事をあまり言いふらさないほうがいいって注意してくれたんだ。
風雅先輩はこんな風に学年が違っても話題に上がるくらい人気者な先輩だ。
霊力の弱いサトリであるわたしが仲良くしていると何を言われるかわからないからって。
よく分からないけど、風雅先輩は他のあやかしとはちょっと違って特別なんだって。
でも特別っていうなら他にも三年生に二人いるらしい。
その言葉を聞いて思わずビクッとしてしまう。
滝柳先輩とは風雅先輩のことだ。
さっきの見られちゃってたのかな?
そう思ってつい聞き耳を立てる。
「え!? レアじゃん! 翼出してるところなんて滅多に見せてくれないのに。先輩なにしてたの?」
「うーん、木が邪魔で何してたかまでは見えなかったんだよね」
でも二階から飛んで降りて行ったところを見たんだ、と彼女は語る。
そっか、わたしのことは見えなかったんだ。
ホッとしつつ、風雅先輩はわざわざ二階から助けに降りて来てくれたんだって知って申し訳ないような照れ臭いような気分になった。
そんなわたしに仁菜ちゃんがコソッと聞いてくる。
「……ねぇ、中庭ってことは美紗都ちゃん何か関係ある?」
「あ、うん。また助けてもらっちゃって」
仁菜ちゃんは一昨日わたしが風雅先輩に助けてもらった事を知っている。
そしてその事をあまり言いふらさないほうがいいって注意してくれたんだ。
風雅先輩はこんな風に学年が違っても話題に上がるくらい人気者な先輩だ。
霊力の弱いサトリであるわたしが仲良くしていると何を言われるかわからないからって。
よく分からないけど、風雅先輩は他のあやかしとはちょっと違って特別なんだって。
でも特別っていうなら他にも三年生に二人いるらしい。