「キー!?」
「コタちゃん!? 日宮先輩、コタちゃんを離して下さいっ!」
無造作に掴まれているコタちゃんが可哀想で、まずは何よりコタちゃんを離してほしくてうったえる。
「ん? じゃあちゃんと俺のこと名前で呼んだら離してやるよ」
「分かりましたから、煉先輩!」
とにかく必死だったからためらいもなく名前を呼んだ。
「OK、ほらよ」
満足そうにニッと笑った煉先輩は軽く投げるようにコタちゃんを離す。
コタちゃんはわたしの肩に上手に着地すると、「キー!」と煉先輩を威嚇するように鳴いた。
とりあえず元気そうでホッとする。
「ったく、木霊まで懐いてるとか……お前の霊力は質も良いんだな」
「質?」
霊力が多いとか少ないとかは聞いたことがあるけれど、霊力の質なんて聞いたことがない。
思わず状況も忘れて普通に聞き返していた。
「ああ。どんなに霊力が多くて強いあやかしでも、質が良くなきゃあ木霊は近寄りたがらない。証拠に、俺は嫌われてるっぽいしな?」
「……」
煉先輩がコタちゃんに嫌われてるのはわたしやコタちゃんをいじめてるからなんじゃないかな?
そう思ったけれど、口には出さなかった。
「コタちゃん!? 日宮先輩、コタちゃんを離して下さいっ!」
無造作に掴まれているコタちゃんが可哀想で、まずは何よりコタちゃんを離してほしくてうったえる。
「ん? じゃあちゃんと俺のこと名前で呼んだら離してやるよ」
「分かりましたから、煉先輩!」
とにかく必死だったからためらいもなく名前を呼んだ。
「OK、ほらよ」
満足そうにニッと笑った煉先輩は軽く投げるようにコタちゃんを離す。
コタちゃんはわたしの肩に上手に着地すると、「キー!」と煉先輩を威嚇するように鳴いた。
とりあえず元気そうでホッとする。
「ったく、木霊まで懐いてるとか……お前の霊力は質も良いんだな」
「質?」
霊力が多いとか少ないとかは聞いたことがあるけれど、霊力の質なんて聞いたことがない。
思わず状況も忘れて普通に聞き返していた。
「ああ。どんなに霊力が多くて強いあやかしでも、質が良くなきゃあ木霊は近寄りたがらない。証拠に、俺は嫌われてるっぽいしな?」
「……」
煉先輩がコタちゃんに嫌われてるのはわたしやコタちゃんをいじめてるからなんじゃないかな?
そう思ったけれど、口には出さなかった。



