「ふふ、コタちゃん。くすぐったいよ」

 そう言いながらも、やっぱりコタちゃんは可愛いなぁと目を細める。

 わたしの方からも好きを伝えるためにスリスリしてみた。

「ふっ……」

 すると、目の前の風雅先輩が笑うように息を吐く。


 笑われちゃった!?


 行動が子供っぽかったかな? って恥ずかしい思いをしながら視線を上げると、とても優しい微笑みがあった。

 その微笑みには甘さすら感じて、ドキドキする鼓動が止められない。


 ……そういえば一昨日もこんな笑顔を向けられたっけ。

 最初は警戒されていたっぽいのに、どうしてこんな優しい表情を向けてくれるんだろう?

 わたしは照れながらも不思議に思っていた。