おでこにキスされたと理解した途端カァッと顔に熱が集まる。
そしてそんなわたしの反応を見て、風雅先輩は満足そうに微笑んだ。
「他の誰にも渡さない。美紗都は俺の彼女なんだから」
抱く腕に力を込めて、また念を押すように告げられる。
だからわたしは、照れるけれどうなずいた。
「はい……わたしは、風雅先輩の彼女ですから……っ!」
言い切ってしまってから、急激に恥ずかしくなってしまって風雅先輩の胸に顔を埋める。
トクトクと早い心臓の音は、わたしのものなのか風雅先輩のものなのか。
分からないくらい同じ速さで鳴っている。
「まったく……本当、可愛すぎて困る……」
つぶやきに視線だけを上げると、耳を赤くした風雅先輩が見える。
夕日の赤色で隠せないから、よく分かった。
わたしたちはギュッと抱き合って、もうしばらく快晴の空を飛ぶ。
夏の気配を感じられる空は、風雅先輩の《感情の球》と同じ色をしていた。
END
そしてそんなわたしの反応を見て、風雅先輩は満足そうに微笑んだ。
「他の誰にも渡さない。美紗都は俺の彼女なんだから」
抱く腕に力を込めて、また念を押すように告げられる。
だからわたしは、照れるけれどうなずいた。
「はい……わたしは、風雅先輩の彼女ですから……っ!」
言い切ってしまってから、急激に恥ずかしくなってしまって風雅先輩の胸に顔を埋める。
トクトクと早い心臓の音は、わたしのものなのか風雅先輩のものなのか。
分からないくらい同じ速さで鳴っている。
「まったく……本当、可愛すぎて困る……」
つぶやきに視線だけを上げると、耳を赤くした風雅先輩が見える。
夕日の赤色で隠せないから、よく分かった。
わたしたちはギュッと抱き合って、もうしばらく快晴の空を飛ぶ。
夏の気配を感じられる空は、風雅先輩の《感情の球》と同じ色をしていた。
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