わたしはといえばもはや頭の中は大混乱。
煉先輩は今まで本気でわたしを好きってわけじゃなかったのにどうして突然!?
山里先輩は優しいと思っていたけれど、まさか本当にそういう好意があったなんて……。
分からなくて《感情の球》を見る。
もうむやみに見るわけには、とか言ってる場合じゃない。
でも、集中して見えた赤と白の球が発しているのはピンク色の光。
勘違いしてしまうような、薄っすらしたものやチラチラと他の色が混じってるようなものじゃない。
明らかに好きとか愛しいという感情のハッキリとした優しいピンク色。
《感情の球》を見てしまったことでさらに困惑してしまうことになっちゃった。
二人の本気を知ってしまって、どう断るべきかと困ってしまう。
わたしには風雅先輩がいるのに。
思うと同時に風雅先輩がいた場所に目を向けると、そこに彼はいなかった。
どこに? と思う間もなく、誰かに後ろへ引かれその人の腕に閉じ込められる。
何度も包まれたことのあるその腕は、風雅先輩のものだとすぐに分かった。
「那岐、お前諦めろって言っただろ? 日宮先輩も、プロポーズしたって無駄です。美沙都は俺の大事な彼女ですから」
“彼女”という言葉に嬉しさが広がって、ギュッと抱きしめる腕にドキドキと心臓の音が駆け足になる。
煉先輩は今まで本気でわたしを好きってわけじゃなかったのにどうして突然!?
山里先輩は優しいと思っていたけれど、まさか本当にそういう好意があったなんて……。
分からなくて《感情の球》を見る。
もうむやみに見るわけには、とか言ってる場合じゃない。
でも、集中して見えた赤と白の球が発しているのはピンク色の光。
勘違いしてしまうような、薄っすらしたものやチラチラと他の色が混じってるようなものじゃない。
明らかに好きとか愛しいという感情のハッキリとした優しいピンク色。
《感情の球》を見てしまったことでさらに困惑してしまうことになっちゃった。
二人の本気を知ってしまって、どう断るべきかと困ってしまう。
わたしには風雅先輩がいるのに。
思うと同時に風雅先輩がいた場所に目を向けると、そこに彼はいなかった。
どこに? と思う間もなく、誰かに後ろへ引かれその人の腕に閉じ込められる。
何度も包まれたことのあるその腕は、風雅先輩のものだとすぐに分かった。
「那岐、お前諦めろって言っただろ? 日宮先輩も、プロポーズしたって無駄です。美沙都は俺の大事な彼女ですから」
“彼女”という言葉に嬉しさが広がって、ギュッと抱きしめる腕にドキドキと心臓の音が駆け足になる。



