煉先輩に霊力が多くて質が良いって言われたこと。
祠から離れることはないっていう木霊がわたしに懐いていたこと。
でも煉先輩の勘違いだとか、たまたまだって思ってた。
まさかの状況に心の整理がつかない。
「はあぁぁ……」
「……キー」
思わず深く息を吐くと、近くでコタちゃんの鳴き声が聞こえる。
見ると、毛玉状態のコタちゃんが枕元にいた。
「コタちゃん……今は人型じゃないんだね?」
「キー……」
しゅんとした様子のコタちゃんはベッドの下にピョンと降りて、カッと光ったと思ったら人型になる。
人型になっても表情は落ち込んでいる様子だった。
「人型を維持し続けるほどの霊力はないから、基本的には毛玉のままだよ」
説明してくれて、そのまま謝られる。
「ごめんね美沙都。穂高さまのこと、みんなに知られるようなことしちゃって……」
「コタちゃん……」
「理子に叱られちゃったんだ……まだ言っちゃダメだったのにって」
理子はお母さんの名前。
お母さんがそんな風に言ったってことは、やっぱり秘密にされてたんだな……。
「美沙都の目が覚めたらお話したいから教えて欲しいって言われてたんだ。理子を連れてくるね」
そうして部屋を出て行こうとするコタちゃんにわたしはちょっと気になったことを聞いた。
祠から離れることはないっていう木霊がわたしに懐いていたこと。
でも煉先輩の勘違いだとか、たまたまだって思ってた。
まさかの状況に心の整理がつかない。
「はあぁぁ……」
「……キー」
思わず深く息を吐くと、近くでコタちゃんの鳴き声が聞こえる。
見ると、毛玉状態のコタちゃんが枕元にいた。
「コタちゃん……今は人型じゃないんだね?」
「キー……」
しゅんとした様子のコタちゃんはベッドの下にピョンと降りて、カッと光ったと思ったら人型になる。
人型になっても表情は落ち込んでいる様子だった。
「人型を維持し続けるほどの霊力はないから、基本的には毛玉のままだよ」
説明してくれて、そのまま謝られる。
「ごめんね美沙都。穂高さまのこと、みんなに知られるようなことしちゃって……」
「コタちゃん……」
「理子に叱られちゃったんだ……まだ言っちゃダメだったのにって」
理子はお母さんの名前。
お母さんがそんな風に言ったってことは、やっぱり秘密にされてたんだな……。
「美沙都の目が覚めたらお話したいから教えて欲しいって言われてたんだ。理子を連れてくるね」
そうして部屋を出て行こうとするコタちゃんにわたしはちょっと気になったことを聞いた。