桜介たち四人はどんどん強くなっていく夢妖怪を倒しながら、舞の大切な夢がある場所へと向かっていた。



舞の大切な夢がまだ微かな光を放っている間に、桜介たちは夢妖怪たちを全滅させて、舞の大切な夢を守らなければならなかった。



そんな状況の中、夢の世界で圧倒的な強さを見せる時宗に対抗するように、桜介は目を見張るような活躍で夢妖怪たちを倒していた。



そして桜介が炎の技を使い目の前の敵を全滅させたとき、その敵の後ろから二つに分かれている幅三メートルくらいの道が見えた。



その細い道の脇は深い崖になっていて、一つの道を選んだら、となりの道には飛び移れない。



桜介たちは突然現れた分かれ道の存在に戸惑っていた。



「道が二つに分かれいるなんて……。

どっちの道を選べば、舞ちゃんの大切な夢のところに行けるんだろう？」



「カノンは右の道だと思います！

もちろん、根拠はないですけど……」



愛理とカノンの女性陣の話を受けて、桜介がオカルト部の部長らしくこう言った。



「それじゃ、右の道に行ってみようぜ。

それでダメだったら、引き返して左の道に行けばいいじゃん。

とりあえず、先に進むことが重要だぜ！」



桜介が自信満々に言ったその言葉を時宗はあっさり否定した。