あやかしの集う夢の中で

学校一のモテ男、風間時宗を前にしても言いたいことを言い放題の愛理に桜介は胸がすく思いで、愛理を応援していた。



勝気な男の子みたいなショートカットに二重のパッチリとしたきれいな目、細身でスタイルは良いが胸はそれほど大きくない。



性格はハッキリとしていて、自分の言いたいことを遠慮なく言うし、発する言葉は優しさに包まれながらもズバリと本質を突いてくる。



それにイケメンというカテゴリーに少しも気後れしないところは好印象だ。



桜介は愛理が言ったことに対しての時宗の言葉を待っていた。



時宗は本当に妖怪バスターの末裔だと証明できる何かを持っているのだろうかと思いながら。



「オレの言ったことを信用しないのも無理はない。

世の中の大半の人は妖怪の存在すら信じていないからな」



時宗は自分の発言に疑惑をかけられても、冷静でクールだ。



もしかしたら時宗はイケメンのしぐさと雰囲気を無意識のうちに習得しているのかもしれなかった。



桜介はそんな時宗のすべてに嫉妬しながら、時宗の次の言葉を待っていた。