いつの間にか私は、以前、通っていた中学校の廊下に立っていた。


どうして私はこんなところにいるのだろうと、不思議に思って、周りを見渡したとき、私の視界にセーラー服を着た一人の女の子が入り込んだ。


私がその中学生の女の子をよく見てみると、その女の子は体を震わせ、何かに怯えていた。


私はその女の子に近づき、その女の子の視線の先に目をやると、その光景に驚き、立ち止まった。


その女の子が震えながら見ていた階段の踊り場には、中学生の女の子が額から血を流して倒れていた。


私は、その階段の踊り場に倒れている女の子が誰であるかに気づくと、ドキリとして、目を見開いた。


〈 あの女の子は、桜井由美…… 〉


私は、階段の踊り場に倒れている桜井由美を見つめながら、どうして自分がここにいるのだろうと思った。


私はいつの間にか、過去に引き戻されたのだろうか?


私がそう思って、自分のとなりに立つ中学生の女の子に目を向けたとき、私は、またドキリとして、息をのんだ。