私はこの家を出ていくべきなのかと、思うことがあった。


私がこの家を出て、悪霊たちから遠く離れていけば、私はこのおぞましい呪いから解放されるのかもしれなかった。


でも私には、どうしてもそれをすることができなかった。


私が幼かった頃、私は小さな古いアパートで、父の怒声と母の泣き声を聞きながら、こんなみじめな毎日をいつの日か変えるのだと、ずっと思い続けて生きてきた。


それは、私の心からの願いだった。


私は、家族との思い出が詰まったこの家を出ていくことはできなかった。


この家は、やっと私が手に入れた幸せだったから……。


この家は、私たち家族のものだから……。