私は病院の駐車場に車を止めると、足早に母の病室へと向かった。


私は、母の体のことが心配だった。


母の退院まで、あと二週間。


これからは、やっと母に幸せだと思える生活をさせてあげられるはずなのに……。


私が病院の三階にある母の病室に入り、窓際にある母のベットの方に目を向けると、母はベットの中で上半身だけを起こし、小刻みに体を震わせていた。


そして、四十代くらいの看護師が、様子のおかしい母に心配そうな顔で何かを話しかけていた。