「ひどくない?」

「そうだよね。みんな亡くなったわけだし……」

純子にはじまり、博実、山田先生……。

次々にその顔が浮かんでは消えてゆく。

「違うよぉ」

瑠奈が腕を組んで私を見た。

「違う?」

「そうだよ。ホントはさ、取材を受けるべきなのはウチなのにさっ」


言っている意味がわからなくて、私はきょとんとする。


「もー。遙香、とぼけないでよぉ」
と、瑠奈は鼻で笑う。


なんだか瑠奈らしくない笑い方……。