せっかく静まった教室がまた騒がしくなる。

「あの態度」
「千夏のやろう」

卑下するような言葉が飛び交うが、もう太一は何も言わなかった。


月曜日は全校集会がある。

時間になった私たちは、誰ともなく立ちあがると校庭に向かった。



廊下を歩きながら外を見ると、朝だというのに遠くに薄く丸い月が見えていた。