「瑠奈?」

「呪いはある。ウチはそう信じてる。……そうじゃなかったら、純子がかわいそすぎるもん」
会場の方を振り向きながら、瑠奈は言った。

「うん……。そうかもしれないね」
私はそう言ってカサを広げた。

バラバラと音を立てて、跳ねる雨粒。


さようなら、純子。


何もできなかった私を、どうか許して……。