新着完結

その名前を、呼べたなら

総文字数/60,231

恋愛(ピュア)18ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/08 09:02完結
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市役所福祉課で働く佐倉恒一は、三十五歳。穏やかで誠実な性格だが、人との間に一定の距離を保ち、感情に踏み込むことを避けて生きてきた。誰かを大切に思うほど、失う怖さが大きくなることを、彼は知っているからだ。 ある日、恒一は九歳の少女・山本ひよりと出会う。母親の体調不良を心配し、ひとりで窓口を訪れた彼女は、別れ際にふと呟く。 「大人って、名前を呼ぶの、遅いよね」 その言葉は、理由の分からないまま恒一の心に残り続ける。 病院との連携を通して、恒一は医療ソーシャルワーカーの篠原由紀と知り合う。由紀は人の痛みに真っ直ぐ向き合う女性だった。仕事を重ねるうち、二人は少しずつ距離を縮めていくが、恒一は由紀の名前を呼ぶことができない。惹かれているはずなのに、一線を越えることを恐れていた。 恒一が感情を閉ざす理由は、過去にあった。 入院していた母からの留守電を後回しにし、折り返さなかった夜。翌朝、母は亡くなっていた。「呼ばれたのに、応えなかった」後悔は、恒一の中で消えない傷となり、誰かを深く想うことそのものを拒ませていた。 一方、ひよりの母・美和の容体は悪化していく。名前を呼ばれることを避け続ける母と、呼びたいのに呼べない娘。大人たちが踏み出せずにいる中で、子どもであるひよりだけが「終わりの気配」に気づいていた。 美和が緊急入院となり、恒一は再び立ち止まる。しかし由紀の問いかけが、彼を揺さぶる。 「今度も、逃げますか?」 母の遺品から見つけた手帳には、短い言葉が繰り返し書かれていた。 ――今日は、恒一を呼んだ日。 名前を呼ぶことは、存在を認めること。失うためではなく、生きている今を確かめるための行為なのだと、恒一はようやく理解する。 病室で、ひよりは母の名前を呼ぶ。微かな反応。 同じ瞬間、恒一は心の中で初めて由紀の名前を呼ぶ。 すべてが終わったあと、恒一は由紀の名前を声に出す。それは告白ではなく、未来へ踏み出すための小さな一歩だった。 振り返った彼女の名前を、今度は迷わず呼べる気がした―― 静かな恋の始まりとともに、物語は幕を閉じる。
名前を呼ぶまで、春は来ない

総文字数/88,640

青春・友情20ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/08 09:02完結
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人と深く関わらず、ただ波風を立てないように日々をやり過ごす高校二年生・桜井澪。教室にいてもいなくても変わらない存在でいることが、彼女にとっての安全だった。中学時代、孤立していた親友に声をかけられなかった――その後悔が、今も澪の心を縛り続けている。名前を呼ぶこと、呼ばれることは、彼女にとって「踏み込む」行為だった。 新学期、成り行きで足を踏み入れた写真部で、澪は朝倉恒一と出会う。穏やかで、他人の話を急かさずに聞く彼は、澪の撮る写真に不思議な温度を感じ取る。「静かだけど、逃げていない写真だね」――その一言が、澪の胸に小さな波紋を広げる。写真を撮る時間だけは、言葉にできない本音を隠さなくてよかった。二人はシャッター越しに、少しずつ距離を縮めていく。 やがて澪は、恒一が数年前に兄を亡くしていることを知る。最後まで名前を呼べなかった後悔を抱えたまま、彼もまた前に進めずにいた。互いの痛みに触れたとき、二人の関係は友情とも恋ともつかない、確かな絆へと変わっていく。しかし、澪の過去を知る同級生の噂がきっかけで、彼女は再び孤立へ追い込まれる。写真部の居場所も壊れ、「私はやっぱり、誰の人生にも必要ない」という思いが、澪の心を覆っていく。 迎えた写真展当日。澪は会場へ行かないつもりだった。けれど、母の何気ない言葉に背中を押され、足を運ぶ。そこに展示されていたのは、澪自身が撮った一枚の写真と、空白だけが記されたタイトルだった。人混みの中、不意に名前を呼ぶ声が響く。真正面から向けられたその呼び声に、澪は初めて立ち止まり、逃げずに応えようとする。 名前を呼ぶことは、誰かの人生に踏み込むこと。名前を呼ばれることは、自分の存在を肯定すること。 春は、名前を呼ばれたところから始まる――これは、声を失った少女が、自分の人生に返事をするまでの再生の物語。
また婚約しよ?
ゆあ/著

総文字数/5,347

恋愛(ピュア)12ページ

2026/03/08 08:25完結
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私、高1の心愛! 幼なじみの聖人のことなんて大っ嫌い! 全部全部聖人が悪いんだよっ! あれっ?聖人を見たら胸が痛い…。 これって恋ですか? 作者の気まぐれで、いいねが多かったから番外編書くと思います!良ければいいねお願いします!!
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 私は明日、氷の死神の妻になる──。 伯爵令嬢のニーナは、義母と義妹に虐げられる不遇な日々を過ごしていた。 そんなニーナの元に『氷の死神』と呼ばれる冷酷無慈悲な辺境伯であるフランツから求婚状が届く。 フランツには、若い娘を妻にし痛ぶった後に離縁する加虐癖があり、既に三人の自殺者が出ているという噂があった。 絶望しつつ嫁いだニーナだったが、出会ったフランツは記憶喪失となっており、人柄が優しく別人のようになっていた。 そんなフランツの優しさに触れ、心を閉ざしていたニーナに笑顔が戻っていく。 そして徐々にフランツに惹かれ、彼を好きになっていくニーナだったが……。 フランツの記憶喪失には、誰も知らない彼の秘密が隠されていた。
女神アフディーの初恋
ウルフ/著

総文字数/13,199

絵本・童話26ページ

2026/03/08 05:56完結
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それは、女神様がついた、一番優しい悪戯
『野いちご大賞原案部門応募作品』モンスター討伐は楽じゃない!

総文字数/2,458

ファンタジー1ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/07 19:02完結
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こちらは 『第10回野いちご大賞 原案部門』 …への参加作品です。 チームの組み合わせは『キャラクター』からご自由にどうぞ…!
練習する土曜

総文字数/759

詩・短歌・俳句・川柳1ページ

2026/03/07 18:42完結
死なないで
ななみ/著

総文字数/69,763

恋愛(その他)118ページ

2026/03/07 18:01完結
君と猫と恋の話

総文字数/4,076

恋愛(ピュア)2ページ

2026/03/07 17:58完結
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その慈しみあふれる手が、好きだ。 ♢♢♢ 上司のパワハラに苦しめられる毎日の中で、私はペットショップに癒しを求めに行く。 猫を慈しむ彼の手が好きだ。 彼に愛される猫が愛おしい。 疲れた心を癒してくれるその光景を、私はただ眺める。 眺めるだけで満足だったのに。 関係を変えるその一歩を、踏み出してしまった。
理系男子君、恋のおまじない

総文字数/1,839

恋愛(ピュア)1ページ

2026/03/07 17:34完結
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宇宙の法則では、すべてはバラバラになる運命。 だけど今夜、私たちはその掟に逆らってみる。 理系男子の彼が教えてくれた、 世界で一番難しい『愛のおまじない』の話。
シールがほしくて

総文字数/999

ホラー・オカルト1ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/07 15:22完結
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シールにまつわる人間ホラーな 超短編。 野いちご大賞参加作品です。 お読みくださりありがとうございます!
おじょうさん、おかえんなさい

総文字数/994

ホラー・オカルト1ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/07 14:44完結
『北のバラに消えた寝台特急』タイ・トラベルミステリー・シリーズ

総文字数/52,053

ミステリー・サスペンス7ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/07 00:37完結
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タイの夜行列車を舞台に繰り広げられる、濃密なサスペンスミステリー。日本人刑事・坂本とタイ公安警察の通訳リサは、詐欺事件の容疑者・村瀬を追ってチェンマイ行き寝台特急9列車に乗車する。動画に映り込んだ蜘蛛の入れ墨を持つレディボーイ、ニーナの存在が、事件の深層へと導く鍵となる。村瀬は人身売買組織の資金を横領し、USBに収めた機密情報を使って黒幕を脅迫しようとするが、情婦ニーナの手によって毒殺される。列車内で次々と起こる殺人、幽霊伝説が絡むクンタントンネルの怪奇、そしてチェンマイで明かされるニーナの過去と復讐。USBに記された少女たちのリストが、闇の帝国を崩壊へと導く。列車が終着駅に近づくにつれ、真実と正義が交錯する――。タイの風景と交錯する人間関係を背景に、疾走する列車とともに物語は加速する。
幼馴染だからね

総文字数/998

恋愛(キケン・ダーク・不良)1ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/06 23:44完結
かちかち山の怖い話

総文字数/741

ホラー・オカルト1ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/06 23:27完結
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「まずは、火あぶりの刑じゃな。生きているものは、熱いものに触ってやけどをすることは苦痛のうちでも上位に入るというじゃろ」  にやりとしながらおじいさんはささやきます。 「焼いてたぬきを殺すのでしょうか?」  うさぎは表情を変えずに質問します。 「いいや、やけどに唐辛子入りの味噌を塗りこんでとても痛いという苦痛を味わってもらおう。一番辛いのは水死だということをご存じかね?」  おじいさんの目は笑っていなかったが、口元にはかすかな笑みが浮かんでいた。
真夜中のピアノ

総文字数/401

ホラー・オカルト1ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/06 22:54完結
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 中学校の音楽室。夜中にピアノの音が鳴り響く。  毎日騒音に悩まされた1年1組の会田君。  こんな夜中に誰が弾いているのか気になって学校に侵入してみたらしい。  
4階のトイレの不思議

総文字数/374

ホラー・オカルト1ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/06 22:46完結
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 4階の女子トイレに入るといつも会う女子生徒がいる。しかし、その女子トイレはほとんど使用する者がいない。男子生徒の宇座原は一人になりたいときに誰もいない女子トイレに行くことが多い。いつも会う女子生徒は普段トイレ以外で会ったことがないのでどのクラスなのか学年もわからない。
落としてはいけないもの

総文字数/335

ホラー・オカルト1ページ

第10回野いちご大賞エントリー中
2026/03/06 22:26完結
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今からなぞなぞを出すよ。 落としてはいけないものって何?
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