黒愛−kuroai−

 


コンビニに着く。

柊也先輩は雑誌を立ち読みしながら待っていた。


ガラス窓をコンコン叩くと、私に気付き、急いで外に出て来た。



いつものデートは部活後の制服姿だから、私服を見せるのはこれが初めて。


彼はほんのり頬をピンクに染めていた。



「ヤバイ… その服、めっちゃ俺好み。スゲー可愛い」




お世辞じゃないのは分かっている。


先輩の好みはリサーチ済み。

元カノとのショッピングを尾行した時、甘めの服を勧めていたと記憶している。



彼は私の荷物を持ち、すぐに手を繋いできた。


フフッ

こんなに可愛い子が自分の彼女なんだと、周囲に主張しているみたい。




コンビニから歩くこと3分で、柊也先輩の家に着く。


2階建て中古一軒家。

狭い庭と低い塀、どこにでもある普通の住宅だ。