黒愛−kuroai−

 


「あ… 先輩…」


戸惑いがちに見つめる。

いつもの優しい瞳は艶を帯び、色香を放っていた。




「愛美…好きだよ…

あのさ… 今度の日曜、うちに来ない?部活は昼で終わるから」



「あの… それって…」



「うん、そういう誘い。
その日、家族は皆外出予定。
…嫌?」




付き合ってもうすぐ1ヶ月。

チマタでは、余り早く体を許すと、飽きられるのも早いと聞く。



それがチラリと頭を掠めたが、結局は頷いていた。




「行きます… 初めてだから…
少し怖いけど…」



不安そうにする私を、彼は強く抱きしめる。

胸に顔を埋めると、いつものシトラスの香りがした。


耳に優しい声が響く。



「大丈夫、優しくする。
俺に任せて」



「はい…」




付き合って1ヶ月で体を許すと決めたのは、自信があったから。



私達は運命の恋人同士。

愛が深まることがあっても、薄れることはない。

飽きられるなんて、有り得ない。