黒愛−kuroai−

 


 ◇


柊也先輩の腕枕で、ベットに横になっている。


黒髪を梳(ス)きながら
「痛かった?」
と彼が聞く。



恥ずかしそうに目線を逸らし、答えた。


「痛かったけど…すごく幸せでした。
柊也先輩の彼女なんだなぁ…って実感できて、嬉しかった」




嬉しくて幸せだったのは、本当の気持ち。

それプラス、黒い快感も味わった。



目を閉じ、喘ぎながら思い浮かべたのは、女子達の顔。



元テニス部マネージャーの
“中沢亜子”

元友達の“由梨”

元カノジョの“清宮鈴奈”



テニスコートのフェンスを取り巻く、ファンの女子達と、

“双山春香−ブタ子−”
の顔も頭に浮かんだ。



頭の中の彼女達は、みんな悔しそうに睨んでいて、

先輩の感触より、それが極上の快感だった。