「べ、別にぃ…」 とここで、タイミングがよかったのか、雑巾を濡らしに行っていた連中が戻ってきた。 だから私たちは無言で、床に散らばる小さなごみたちを掃いた。 「ちり取り持ってきてよ」 掃除終盤―― 三池くんに指示を出す。 「えー 俺がちり取りやんの?」 「別にいいじゃん」 何でこんなちり取りごときにそんなに嫌がってんだろう。 「ちり取りってさ…なかなかゴミはいんねぇんだよな」