悠太の家の事情や、結婚式での態度の理由を話してから…

何も言わない浅井が気になり、みのりが呼びかけた。


「…浅井さん?」


みのりの呼びかけに、浅井が少ししてから口を開く。


その視線は、まだコーヒーに固定されていた。


「ごめん…ちゃんと聞いてるよ」


浅井の返事に少し安心して、みのりが言いにくそうに再び話を切り出した。


「でね…?

悠太のお母さんにあたしすごくお世話になってたから…

できたらお見舞いに行きたいの…


だけど、浅井さんが嫌なら行かな…」


「つぅかさ…オレ、その話塚越に聞かされた」


「え…?」


みのりの言葉を遮った浅井の言葉に、みのりが驚いた表情を浅井に向ける。


「なんで塚越さんが…?」


「友達とファミレス行ったら、みのりと男が話してる所見たって」


浅井の話に、あの時ファミレスに入ってきた南商の女子生徒を思い出す。


よりによって塚越に見られていた事に、みのりが表情を歪めた。


そんなみのりに浅井が話を続けた。



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