「な、なに言ってんの?別にいつも通り……」
「アレ?ミナト?」


ちょうどそこに、ビニール袋を手に提げて来たチハルが戻ってきた。


「チハル!なんでっ……もしかして、元々二人で?!」
「ランチしよーと思って家を出たんだよ。ね?」


うーあー!!
なんかすっごく面倒な予感!!
いやね?全然ね?やましいことなんかないんだよ?!

なのに、なんでこんなバツの悪いような気持ちにならなきゃなんないのっ。


……というのも、三那斗の視線があからさまに向け続けられてるからだ。


「……美佳」
「なっなに?」


ジッと見つめられた後に名前だけを低く呼ばれると、ついびくびくとしちゃう。
内心かなりドキドキとしているけど、なるべく顔に出さないように。

すると、三那斗が珍しく大真面目な顔つきのまま言った。


「チハルに心変わりしたのか?」
「……は、はぁ?!」


なんでそうなるのよ!
そりゃ、休みの日にこんな公園で二人でランチをしてれば普通そう捉えられるかもしれないけど!
でも、三那斗は知ってんじゃん!
私がチハルと生活を共にすることを余儀なくされてることも、聖二と……そういう関係になったのが最近だってことも。


「なんっでそーなるのよ!」
「ひどい」