「つか柚希なにしてんの?」
……来た、海の本性(笑)
「疲れたの?猫被るの」
「まぁ…柚希だし(笑)」
「そっか。あたしは今雪を探してるの」
「雪都?家にいねぇの?」
「わかんない…。あたしがまだ家に帰ってないもん」
「はぁ!?もう9時になんぞ!」
「わかってる!」
「そ(笑)柚希可愛いんだから変な親父とかに襲われんじゃねぇーぞ」
「襲われないよ、可愛くないもん」
「…雪都かわいそ」
「なんで!?」
「まぁいいや。雪都探し頑張れよ?俺らはもう手出ししねぇからな?出来ることはもう中学ん時からやりつくした。後はお前らが決めんだぞ」
「うん…!」
「じゃーな。優衣のことサンキュー」
それだけ言うと電話は切れた―…。
「探さなくちゃ!」
逃げないよ、あたしは。
捕まえてみせるよ、今度こそ。
諦めないし、泣かないんだから。
―…雪に会えるまで泣かない。