俺は今部屋にいる。

柚希の部屋に明かりがついてないからきっとリビングだ。

優にぃたちの前で告るとかマジで無理だし…

なんて考えてた―……。

―7時…8時…

外はもう暗い。
季節だし…雪は降るし…。
まだ下にいんのか?


―プルルル…


「もしもし?」

「あ、雪都?」

「優にぃどうかしたの?電話なんて珍しいじゃん(笑)」

「あぁー…、そっちに柚希いるだろ?」

「え?いねぇよ?」

「は…?」


―…柚はいねぇよ?
俺はずっとリビングに柚がいると思ってた。


だけどいない?


「柚希…マジでいねぇのか!?」

「いねぇよ!」

「嘘だろ!?まだ帰ってきてねぇんだよ!」

「…は?」


俺の予想はあたる。

―…今回はハズレ?


柚がいない?


「俺…探してくるわ」

「頼む!俺これからバイトで母さんたち夫婦みずいらずで旅行に行ってんだ!任したぞ、雪都!」



それだけ言うと電話は切られた………。