「言い切れるって事はもう決まってんだろ?自分の気持ち」

「…でも」

「“勘違い”か?」


“勘違い”

…もし俺がしてるなら……。


「してないだろ。」

「は…?」


あっけらかんと答える海に
俺はキョトンとした顔だ。

「お前柚希が幼なじみじゃなきゃ好きじゃなかったわけ?」

「んなわけねぇだろ」

「…決まってるじゃん。お前は幼なじみじゃなくても柚希を好きになってた。…勘違いなわけねぇだろ」

「!!」


スッキリした。


心ん中にあったモヤモヤも全部なくなった気がした―…。


「サンキュー!海」

「まぁな。んじゃ行けよ」

「え?」

「柚希んとこ。いい加減男なら告え!」

「…海」

「意外とその答えを柚希は待ってるかもしれねぇじゃん?」

「…?まぁよくわかんねぇけど行くわ」


俺は教室を出た。


「…幸せになれよ、柚希。」


海が窓の外をみて呟いた―……。