「高梨…」
「雪都…」
「高梨…」
―…みんなわりぃ。
「2人とも、もう帰った方がいいよ」
「海…!」
「大丈夫。雪都はみんなが思ってるよりヤワじゃねぇからさ!」
「…海くんが言うなら…帰ろ、優衣ちゃん…」
「うん…」
渋々帰ってく2人。
海?
「なぁ雪都。座ってはなそうぜ」
「あ…あぁ」
俺らは自分の席に着く。
窓から見えるサッカー部の練習風景。
「…サッカー行かなくていいのかよ?」
「…雪都が行かねぇんじゃ、俺が行く意味ねぇし行かねぇわ」
俺の前だけ海は不良っぽい男のしゃべり方をする。
優衣たちの前でも出るけど極力押さえてる。
―…どこが?って話だけど(笑)
「雪都はさ…好きなわけ?柚希」
「当たり前だろ」
そう言い切ると海は笑だした。
「か…海?」
「当たり前って言い切れるんじゃん」
「えっ…?」