ギリギリに星川さんと雪都が教室に入ってきた。


……付き合ってるの?

聞きたいのに聞けない。


きっと……怖いんだ。


授業が始まった。

優衣が言った通り優衣は当てられた。


後ろを向いて

“ありがと”

と微笑んだ優衣。



……あたしがありがとうだよ……


「…ず!柚希!」

「んっ!?」

「…今日一緒に帰れないけどいい?」

「あぁ、大丈夫だよ!海と帰るの?」

「ま…まぁ///」


照れてる優衣…可愛い!



「…柚希」

「…え?」

「え?ってなんだよ、失礼だな」



雪都!?

え…なに!?


「一緒に帰る?」

「え?」

「いやだから一緒に帰るって言ってんの」



一緒に…帰る!?
帰る!帰りたいっ!


「え〜!あたしと帰ろうよぉ!」

「桜は黙れ」

「黙らない〜!」


あたしをチラッと見て睨む星川さん。

あたし…相当嫌われてる?
雪都好きなんだよね?

…そうに決まってるか……。



「ねぇ、雪都」

「ん?」

「星川さんと帰ってあげて?あたしは大丈夫だから」


……本当は嫌。
2人が一緒に帰るなんて絶対やだ。


だけど…
お似合いなんだもん2人。
あたしが身を引くしかないんだ……。

ねぇ……気づいてよ。
本当は嫌なの。

雪都が他の子といるのが。

雪都を“雪”って呼べないことも。







全部……全部……嫌なの。