「…なぁ」

「ん?」



ずっと聞きたかった。


「柚希…最近どう?」

「どうって何が?」

「なんか様子がおかしい…とかねぇ?」

「特には感じないけど…」

「けどなんだよ?」

「別に?」

「教えろよ」

「今の雪都に教えても意味なさそうだから言わねぇ」

「はぁ!?」


教えろよ!!
なんだかめっちゃ……
柚希が変な気がするんだ。

壊れそうで怖いんだよ…。

「今のお前になにが出来んの?」

「…っ」


“なにが出来る?”

その問い掛けになにも答えられない自分がいた。


「柚希が…壊れても俺はぜってぇお前に言わねぇ」

「!?」



俺の気持ち知ってるだろ?
なんでそんなこと言うんだ―……?


「柚希を壊すのはきっと雪都しかいねぇし。…柚希壊したらただじゃおかねぇからな」



そう言って俺を睨んだ海は桜を避けてか、

中庭から出ていった―……。