慣れた仕草で赤い雫を舌で拭う。

「ああ……」

すると官能的な女の声がジュークの耳元で零れた。


いつもなら何とも思わないというのに、今日は何故だか癇に障る。

美味なる生き血も、どうしてか不味いものに思えた。


その所為か、いつもならもう少し優しく扱う娘に素っ気ない態度を取ってしまう。