赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

「おかしいと思うか? だが、俺はお前が俺のことをどう思っているのかちゃんと聞いたことがない」

言われて初めて自分でも気づいた。


(そう言えば、確かに『好きです』とはっきり伝えたことはなかった様な……)


「たとえ好きでいてくれるとしても、結婚は嫌だと言われるかも知れない。そんな不安ばかりで……聞けなかったんだ」

「……」


(驚いた……)


自分がこの屋敷に来たときも、初めて血を吸ったときも、いつも自分勝手だったジューク。

いや、それどころか初めて会ったとき。キサラが子供のときから彼は相手の意思など構わずに勝手ばかりしていた。


ジュークのことを愛しいと思い始めてからは、彼のそういう部分はある程度は仕方ないと諦めにも似た感情で受け止めていたのだが……。