赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

ただの村娘だった自分が伯爵夫人になるのだ。

これからも辛いこと、悲しいことがあるだろう。


それでも、ジュークが側に居てくれれば大丈夫だと思える。

彼と供にあれば、未来は幸せなものになると思える。


昨夜のプロポーズは、そう確信させてくれるほどキサラの心から不安を消してくれた。



これなら今日の結婚式も堂々としていられそうだ。


そんな風に落ち着いた朝を迎えていたキサラ。

だが、自分を起こすために部屋を訪れたセラの言葉によって現実を突きつけられた。


「……本日は大事な式だというのに、なぜ目を腫らしているのですか?」

「……あ」


(そうだ、あたし、泣きながら寝ちゃったんだっけ……)