赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

頭では今更と思うのだが、心で感じた温かさは染み渡るようにキサラの全身を満たしていく。

自然と目に涙が溜まる。

それが零れ落ちたとき、一緒にキサラの気持ちも言葉として漏れた。


「……っ嬉しい……」

ポロリと、本当に零れ落ちる様に自然に出た言葉。


声に出したことで、自分の気持ちをハッキリと理解したキサラは涙が止まらなくなった。


心の温かさが。

喜びが。

止めどなく溢れて止まらない。



(嬉しい。嬉しい!)


「キ、キサラ?」

泣いてしまったキサラに戸惑うジュークは、掴んでいたキサラの左手を放そうとした。

だが、キサラはそれを止めるように彼の手を握り返す。