赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

「お前には、今までずっと辛い思いをさせた。謝っても、許されないほどに……」

後悔の心情を顔に出し、ジュークは辛そうに眉を寄せる。


それを見てキサラは“それは違う!”と首を振りたかった。

だが、頬に触れられている状態でそれをすれば彼の手を振り払ったようにも見えてしまうかも知れない。
せめて声に出そうと思っても、未だにジュークの目がキサラの声を封じ込めていた。


(確かに辛い思いもした。でも、それは過去のことなのに!)

不運のせいでろくに家の外にも出られなかったし、村人からは嫌われた。


でも、両親を亡くしてただ泣いてばかりいた自分を救ってくれたのはジュークだ。

そして今は幸福を与えていてくれる。