赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

そんなこともあって、ジュークがこんな夜中にこの部屋を訪れるはずはないのだ。


「ジューク様……?」

どうしてここへ?  という意味を込めて彼の名を呼んだ。


名前を呼ばれてハッとしたジュークは、気を取り直し困り笑顔を見せる。

「もう、寝ているかと思ったんだが……」

「そう、ですよね。……えっと、その……明日の事を考えると緊張して眠れなくて……」


答えると、また少し沈黙が落ちる。

自分から何か言ったほうが良いのだろうかと迷っていると、ためらいがちにジュークが口を開く。


「そうか。……だが良かった。少し、話したいことがあったからな」

「話したいこと、ですか?」