赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

毎回狙っているかのように踵《かかと》で踏まれては、悲鳴にまで気を使ってはいられない。

大体どうして踏まれてしまうのか。

セラのステップが間違っているわけではないはずだが……。


(ああ……。ジューク様、早く来て〜)

キサラはこんなとき、決まって救いを求めるようにジュークを思うのだ。


ジュークも忙しいため前ほど時間は取れないが、それでも出来る限りダンスのレッスンには付き合ってくれていた。

彼のリードは上手いし、例え踏んでしまっても優しく「大丈夫だ」と言ってくれる。