赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

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「さあ、忙しくなりますよ」

朝食が済むと、淡々としたセラのその言葉でキサラは休む暇も無く教養の授業のため別室へと引きずられてしまった。


フルートのレッスンは、メルリナも忙しいからということで当分は休みになる。

それに元々、貴族の楽器演奏は人前で披露するものではなく本当にただの教養として身につける物なので、急を要することは無いのだそうだ。

その代わり、身のこなしやダンスに関してはかなり急を要するらしい。


(でも、確かにその通りよね……)

ダンスはもしかしたら披露することになるかも知れないし、身のこなしは見る人が見れば付け焼き刃なのはすぐに分かってしまう。