赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

だがそれを後悔する事はない。

もとより、もうキサラを手放すつもりなど全く無いのだから。


甘く惑わす美酒を一口飲み下すと、ジュークは残りを舐めとった。

一口だけでこんなにも満足を覚える。

これほど素晴らしい事は無い。


感動を覚えキサラの髪を撫でると、「んっ……」と甘い声が聞こえた。

見ると、頬が桃色に染まり目が潤んでいる。


そう言えば、血を吸われた者は始めは激痛に呻くがすぐに快楽を覚えるのだった。

(まずいな……)

その事をすっかり忘れていたジュークは、キサラの艶っぽい表情に性的衝動を掻き立てられる。