赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

すぐに何をされるのか察したキサラは体を強張らせた。

だが、勢いづいたジュークは止まらない。

キサラが声をあげる前に柔肌に牙を突き刺した。


「くっああっ!」

激痛に耐えようと呻くキサラ。

その刹那、ジュークに罪悪感が湧いた。


だが、口の中に広がる甘い蜜の味に罪悪感など掻き消える。

今まで味わった事のない極上の血。

それはまるで高級な美酒の様にジュークを酔わせた。


この味を知ってしまっては、もう他の女の血など飲めやしない。


この瞬間から、ジュークは本当にキサラ無しでは生きていけなくなった。