赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

(ふざけるな、ふざけるな!)

今にも殴り飛ばしたくてたまらない。

だが、女を殴るわけにはいかないと最後の理性が歯止めを掛ける。


「そんなこと、ですか……。貴方にとってはそうかも知れませんわね。でも私には重大なことですわ」

そう言ったアンジーは優しげな笑みを嘲りに変えた。


「人の生き血を主食とするジューク様。貴方は私を含めた娼婦の血を飲まなければお腹を空かせて死んでしまうのでは無くて?」

「思い上がるな。別にお前達の血で無くてもーー」

ジュークの声はアンジーの奇妙な笑い声に止められる。