赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

「アンジーが、キサラ様にもう一度会って話したいと言うので……。でも、まさかあんな事をするなんて」

クルスの今にも泣き出しそうな顔に、不安が急激に湧き上がる。


「遠くへ行って欲しいと言って、首を締めーージューク様!?」

聞き終わらないうちにジュークは走り出した。


(遠くへ行け? 首を締めた? ふざけるな!)

数日前、そのまま同じ事をしたジューク。

だが、今はそれに怒りしか感じない。


珍しい灰色の柔らかな髪。
優しく明るい新緑の瞳。

あの娘が自分のそばからいなくなるかもしれない。