「ーーっ! 見つけた」

少し息を切らせて現れた彼女は、すぐにフードの人物の存在に気付き目を細める。

息を整えて、アンジーは口を開いた。


「ジル、貴方こんなところにいたの?」

どこか呆れが含まれている声。

一呼吸間を置き、続けて質問した。


「……クルスが突然眠った様に倒れてしまったのだけれど、あれは貴方の仕業なのかしら?」

探る様な目で言ったアンジーだったが、ジルと呼ばれたフードの人物はその口元に笑みを浮かべる。