赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

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ズキズキと後頭部が痛み意識が浮上する。

すると何やら口論する様な声が聞こえてきた。


「ーーって、どうーーてだ!?」

「ーーよ。嘘はーーいわ」

男女の声。

男の方はクルスの様だ。


(じゃあ、女の方は……?)

考えながら薄っすらと目蓋を上げる。


その目に、赤いシンプルなドレスが映った。

(アンジー、さん?)

彼女の姿を確認し、キサラはどうなったのかを思い出す。

確か夕食前に部屋にいたらクルスが訪ねて来たのだ。