赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

そう思いクルスが話し出すのを待っていると、彼は思いも寄らないお願いを言い出した。


「あの、キサラ様。……お願いがあります」

「……はい、何ですか?」

「その……アンジーに、会って貰えませんか?」

「…………は?」


アンジーとは、あの黒髪の娼婦の事だろう。

妖艶でとても美しかったのは覚えているが、一度しか会っていない上に何日も経っているため顔はちゃんと覚えてはいなかった。


「え? また、何で……?」