赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

「ああ、夕日だからな。この時間になったら、毎日お前を遠くから見るよ。だからもう泣くな」

「泣いてたら、見てくれない?」

「ああ、そんな風にずっと泣いていたらもう二度と見ない」

「っ! じゃあ、あたし泣かないっ! もう二度と泣かない!」

そう言って涙を拭うと、少年は初めて笑顔を見せてくれた。


「そうか。良かった」

キラキラと赫《かがや》く少年に微笑まれ、キサラは急に恥ずかしくなる。

恥ずかしくて、少年の胸に顔を埋めた。