赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

睨まれて怖かったが、キサラは答えようとした。

だが、口を開こうとしたときには涙が溢れて止まらなくなる。


「とうさん、と……っかあ、さんがぁ……いなっいなくなっ……」

泣きながらも何とか答えようとすると、頭にポンと少年の手が乗った。


「もういい。分かったから、泣くな」

そう言った少年の声は少し優しく聞こえ、キサラはさらに泣いてしまう。


泣き声が大きくなりギョッとした少年は慌ててキサラを抱き寄せた。