赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

暗くなるまで泣いて、見かねた村の人が家に連れ戻してくれる。

そんな毎日だった。


でも、その日は少しだけ違った。

日が落ち空が赤く染まった頃、聞き覚えの無い声が話しかけて来たのだ。


「何で、泣いているんだ?」


知らない声にビクリと小さな体を震わせたキサラは、ゆっくりと声の主を見て驚いた。


夕日が反射した髪は赤く煌めき、その瞳は黄昏色の紫。

まさに夕日の化身の様な少年がそこにいた。