ヒヒーーーン! 人々のざわめきを掻き分け現れたのは大きな馬。 何かに怯えているのか、毒虫にでも噛まれたのか。 原因は分からないが口から泡を吹き暴れている。 軍馬でも通用しそうな立派な体躯《たいく》の馬は、視線を向けたときには一直線にキサラ達の方へ走り出していた。 「キサラ様、避けて!」 叫んだクルスは身動きが取れないアンジーを抱えて避ける。