赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

少し歩くと見覚えのある馬車が見えてきた。

その場にクルスの姿も見つけ、キサラは安堵《あんど》の息をつく。


「あ! キサラ様!」

キサラに気付いたクルスは必死の形相で走って来た。


相当焦っていたのだろう。
今にも泣き出しそうな顔で安堵していた。


「良かった! はぐれたときはどうしようかと……。このまま見つからなかったらジューク様や奥様に会わせる顔がーーって」

そこまで話してから、彼はキサラの隣にいた女性に気付く。