赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

「悪いな、転ばせちまったか?」

肉体労働でもしているのか、キサラとぶつかった男はまさしく筋骨隆々《きんこつりゅうりゅう》。

男は分厚い手を差し出し、キサラを助け起こそうとする。


だが、対するキサラはしばし固まっていた。

こんなに大きな体をした男に会ったとこなど無くて少し怖いと感じてしまう。


(いや、ダメダメ! 初対面だけで人を判断しちゃ!)

そう思ったキサラは男の手を取った。